70年前、愛する恋人や家族、大好きな風景を描き続けた画学生は、20 から 30 歳という若さ で戦地に散った。 彼らの残した絵は、大切に保管され、今も静かに無言館の壁にかかっている。
現代を生きる二十歳の若者たち。
小学生時代の同級生である彼ら 10 数名は、無言館へこれまでに何度か足を運んだことがある。 最初のきっかけは小学校の修学旅行だったが、その後は、学校の枠を越えて各々自主的に無言 館へ行く。
「気付いたら無言館の画学生と同じ年代になったんだなって。もし今ここで、楽しい生活を全部 取り上げられてしまったら、本当にどうしようって考えました...」 二十歳になった彼らは、5年ぶりにもう一度無言館へ行き、画学生の作品と対面する。
「絵を見るうち、逆に絵が自分を見つめてくる。彼ら若者たちは絵から見つめられ続けるだろう」 館主の窪島誠一郎氏は、自分の二十歳の頃を回想しながら、今の若者たちの言葉に耳を傾ける。
「これから、自分はどう生きていけばいいか」言葉にならない想いを苦しみながら、徐々に言 葉にしていく若者たち。
社会秩序が混乱していた戦時中、著しく表現や言論に制限の多かった時代に、絵を描くことを 通して最後まで自分を「表現」し続けた画学生たち。 片や言論や表現の自由が保障され、物質的に恵まれた時代に生きながら、自己の「表現」の かたちを模索し続ける二十歳の彼ら。 違った時代を生きる若者たちの、70 年の時空を越えた対話がはじまる。
十五歳 もうひとつの無言館
『青色の画布』は『二十歳の無言館』の前作にあたる2011年に制作されたドキュメンタリー映画です。
2011年4月鎌倉、高校入学を数日後に控えた15歳のグループが母校の小学校教室に集まった。中学3年間を振り返りながら、日常の悩みや将来への不安を吐露していく。小学6年生の頃にクラスで訪れた無言館にもう一度「行かなきゃいけない気がする」。翌日、長野県上田市にある戦没画学生慰霊美術館無言館へと出発した。3年ぶりに無言館を訪れた彼らは、画学生と今の自分たちとを照らし合わせ、「私」にとっての表現とは何かを話し合う。
監督:森内康博、企画:髙松智行、監督補佐:田村大、音楽:森内清敬、制作:株式会社らくだスタジオ
出演:横浜国立大学教育人間科学部附属小学校2007年度6年1組有志 窪島誠一郎(無言館 館主)、協力:戦没画学生慰霊美術館 無言館、横浜国立大学教育人間科学部附属鎌倉小学校
DVDの発売をしています。御注文は電話またはメールで承ります。
商品名:『青色の画布』DVD
価格:4000円(税込み)
送料:500円
販売元:株式会社らくだスタジオ
電話:03-6451-4556
E-Mail:info@rakudastudio.com
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